BMブログ

BMブログ記事詳細

2014.2.20.(木)
アビコ青年のネオ・ディベート事件簿
File13「まずは3つの質問内容を使い分ける」(2014年2月20日)

ほぼ月イチコラム そうなんだ、質問って、こうやって使いこなせばいいんだ!
アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file13


本日のテーマは、「まずは3つの質問内容を使い分ける」。

「人と話をするときは、その人自身のことを話題にせよ。そうすれば、相手は何時間でもこちらの話を聞いてくれる。」
 ―ベンジャミン・ディズレーリ(イギリスの政治家)

もう何年も前のことです。当時私の勤務地には、同業他社に「空気が読めない営業マン」として有名な方がいました。
その方は、決して不真面目なわけでも、悪気があったわけでもありません。多趣味ですから話題も豊富です。バイクにマラソン、料理に音楽、ボウリングにカラオケと、人と関わる上で武器になるものをたくさんお持ちでした。

なのに、なぜそんな残念なことを言われてしまったのでしょうか。
よくよく思い返してみると、周囲の人が口を揃えて言った言葉は「だって、あの人は人の話を全く聞いてないからね」というものでした。

同じ趣味を持つ人との会話とは、本来なら楽しいはずです。
ですが、趣味に対する思い入れが強すぎたのでしょうか、その方は自分の意見を押し通す話し方をされていました。
「○○さん、それは違うんですよ。バイクの魅力は、本当はここにあるんです!」と、自分の価値観だけでお話をされていました。これでは、一緒に話していても面白くありません。つまり「人の話を聞いていなかった」ことが、人間関係をこじらせる原因になっていたのです。

人の話を聞けないと、本人がどんなに良い話をしていると思っていても、全く相手の心には響きません。むしろ、話せば話すほど評判を落としてしまう…皮肉な状態に陥ります。ですから、人の話をしっかり聞くことは、コミュニケーションでは大前提のルールなのです。ゆえに相手を知るには「質問する」必要があるのです。

では、具体的にどうやって質問を投げかけていけばいいのでしょうか?

まずは、「質問の内容を使い分けていく」ことが効果的です。
内容は大別して3つ。

①人間的側面に関する質問
②現状分析質問
③問題発見質問

本日は、①人間的側面に関する質問にスポットを当てます。

世の中には、色んな「テクニック」が氾濫しています。でも、肝心の相手が自分に心を閉ざしていたら、どんな高度なテクニックも空振りします。心の中で「(なんで初対面のお前に、そんなこと聞かれなきゃいけないんだ、失礼だな…)」と思われてしまうからです。

ですから、最初にする質問は「相手との心の距離を縮める」質問です。
例えば、趣味や性格、休日の過ごし方、出身や住まい、お酒の好き嫌い等、「相手自身のキャラクター」に関する質問をします。
ここでも、以前のコラムでご紹介した「キャスト・ライトアップ」を意識します。つまり、「相手を主語にして」話を進めていきます。(詳細は第7回コラムをご参照下さい)

一般に、営業マンは「お客様と同じ趣味があると強い」と言われます。それは、人は同じ経験・価値観を共有できると安心するので、一気に心の距離を縮めることができるからです。これは、出身地や学校が一緒だった場合でも同じです。

たとえ同じ趣味がなくても良いのです。大切なのは、あくまでも「お客様の目線・経験・価値観」を意識的に理解して、心の距離を縮めることにあるのです。そうすれば、その後のコミュニケーションは驚くほどスムーズになります。質問もしやすくなりますし、相手も好意的に答えてくれるようになります。

①「人間的側面に関する質問」で人間関係のベースが出来たら、さらに一歩踏み込んだ質問をしていきます。それが、②「現状分析質問」と③「問題発見質問」です。ここでは、新たなテクニック「限定質問」と「拡大質問」を駆使していきます。詳細は次回にご紹介いたします。

ひとえに「質問する」といっても、様々な質問が存在することがご理解頂けましたら幸いです。次回コラムでも『話し方にもっと自信がつく100の法則』(太田龍樹著 中経出版)をベースに、ネオ・ディベートのエッセンスを散りばめながら、より核心に迫る質問の方法をご紹介していきます。どうぞ、宜しくお願いいたします。

以上、マイナス3℃の水戸から、アビコレポートでした。

PAGE TOP