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2016.3.12(土)
第33回 「女性問題と人間の業」(2016年3月12日)

ほぼ月イチコラム
時事問題がわかる BURNING MIND主席講師・井上晋の『賛否両論のための基礎知識』 第33回
政治家のみならず、芸能人までが女性問題で失脚してしまう時代のようです。
武藤議員、宮崎議員の女性問題がニュースになりましたが、人間国宝目前の桂文枝も女性問題で苦戦してるようです。
古くは、JFケネディー合衆国大統領とマリリンモンロー、
田中角栄と神楽坂の花柳界に生きた辻和子さんや秘書の佐藤昭子さん
などなど、かつての政治家には多かれ少なかれ奥様以外の女性の問題がありました。
しかし、それが政治ニュースとなることはほとんどありませんでした。
記者たちにも「政治家の臍から下のことは記事にしない。」という不文律があったとのこと。
政治記者達にも、「我々は、政治を伝えるのだ」という矜持が強かったのでしょが、時代による価値観の変遷もあるように思います。
「何を大切にするのか」という価値観が多様化する一方で、表面的には「公人は聖人君子でなければならない」という建前の部分のみが表だって主張されるようになっているのでしょう。
人間が持つ負の部分、間抜けな部分、罪深い部分が、表だって許されない時代になっているのでしょう。
「落語とは人間の業の肯定である。」とは、故立川談志の言葉です。
人間には様々な欲や見栄や自分勝手なところがある。
それを制限するためにルールや法律があるのだけども、それでもすべてがその中でクリアするわけではない。
人間はどこかで業(ルール外の欲や見栄など)を満たさなければ、綺麗事や正論にのみ忠実に生きて行く事が難しい生き物です。
この飛び出した部分も笑いにして許してあげようという意味です。
ルールを作る側の政治家に対しては、ある程度厳しく見られるのはわかるのですが、
その業を笑いにする師匠である落語家が、暗い顔をして謝っている姿は本当にショックでした。
「お前もバカだねー。ワキが甘いんじゃないの?」
「いやー、お恥ずかしい。痛恨です。心入れ替えて仕事に専心します。」
ぐらいのやり取りでもすむものが、
神妙な顔をした、ジメジメとした会見になっています。
「およよ~」とか言いながら椅子から転げ落ちるぐらいの会見であってほしかったと思っています。
表向きの綺麗ごとばかり強調されて、本音やみっともない部分を表に出しにくい時代です。お笑いの世界までが真面目一直線になって、言いたいことが言えない社会は暗い社会だと思います。
皆さんは、どう思いますか。

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