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2015.9.12(土)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第36斬 「逆転の発想を生む土台」(2015年9月12日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第36斬 「逆転の発想を生む土台」

昨日、約2年待ち続けたものが届きました!!
ボードゲーム界のハレー彗星「枯山水(かれさんすい)」です。
http://matome.naver.jp/odai/2141645398589515001
発売開始当初から大人気のため、正規のルートでは購入できず、
一時期は定価の3倍ぐらいまで価格が高騰していました。
ようやく定価(それでも8,100円と高め)で買うことができました!
日本の侘び寂びを表現した庭園を、
ボードゲームで楽しもうという、なんとも渋いおもちゃ。
ルールは京都の龍安寺の庭を彷彿とさせる
岩や砂、コケなどの絵柄タイルを引き、自分の庭園に並べます。
庭の出来栄えを採点し、その点数を競うというゲームです。
あたかも、自分の作った日本庭園を品評会に出すみたいな感じですね。
最近の週末は、7歳になる娘の「人生ゲームやろ攻撃」に飽きてきていたので、
今度の週末は「枯山水ならやる攻撃」で反撃です!

■2つの逆転の発想
さて、大ヒットの理由を考えてみると、2つの逆転の発想に気付きます。
①庭は見るもの → 庭は造るもの
 銀閣寺庭園は枯山水スタイルで有名です。
 京都屈指の観光スポットと言えます。
 『枯山水』の発案者は「庭は見るもの」という発想から、
 「庭を造ってしまえ」と真逆の発想に転換することで、
 消費者の潜在的な欲求の掘り起こしに成功しました!

②相手との戦い → 自分との戦い
 人生ゲームをはじめとするボードゲームは基本的には、
 相手を蹴落とし、自分が勝ち残るという発想に立っています。
 『ボードゲーム・枯山水』では、「どういう庭作りをするか?」
 「詫び錆びを表現するにはどうしたらいいか?」という点などを熟慮します。
 もはや「自分との戦い」と言っても過言ではありません!

■立場を変えて考えてみる
立場を変えることで比較的かんたんに、逆転の発想が生まれることに気付きます。
 ・見る人 → 庭 ← 造る人
 ・勝者 → ゲーム ← 敗者
ゲームには必ず勝者と敗者が生まれます。
私の娘はゲームに負けると必ず泣きます。やはり、負けると悔しいものです。
『枯山水』では、「庭作り」という自分との戦いにすることで、
敗者があまり悔しくないように設計されています。見事な逆転の発想です。
史上最年少でプロ棋士になった、将棋界のレジェンド加藤一二三氏は、
難しい局面になるとすっと立ち上がって、相手側から盤面を眺めると聞きます。
つまり、何百通りの展開を頭脳で展開できるプロ棋士であっても、
盤面を反対側から眺めることで、
新しい着想・発想を見つけることができるということを示しています。

■物事を両面から見る
ディベートの準備は必ず、肯定側と否定側の両方から進めます。
物事を両面から見ることで、気付かなかった部分に気付くことが多々あります。
発想力豊かな人材になる為に、
常に自分とは違う視点・視野にたっている必要があるということです。
ビジネスの世界においても、
見解が偏った人や一方的な物言いをする人は、
「説得力に欠ける」という見方が大勢を占めると思います。
「異なる立場から考えるのは難しいよ」と感じていらっしゃる方、
弊社のコミュニケーション・セミナーにてお待ちいたします!!

※お知らせ
第16期『使えるディベートセミナー』の募集が始まりました! 10月31日からで、今年最後の受講機会。どうぞチャレンジしてください。

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