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2015.8.13.(木)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第35斬 「日本人とお祭り」(2015年8月13日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第35斬 「日本人とお祭り」

先日、夏休みを頂き、秋田に旅行に行ってきました。
写真は東北三大祭りのひとつ「竿灯祭り(かんとうまつり)」における、
パフォーマンス風景です。
なんと50kgにもなる竿灯を手のひらだけで持ち上げ、支えるという職人芸。
とくに風が強く吹いている日でしたから、バランスをとるのは至難の業。
風に強く煽られた竿灯が、しなりにしなって、
ついには折れてしまうという光景を何度も目にしました!!
額で竿灯を支えるという「頭」という高度な技は見事の一言!!
また、腰で竿灯を支える「腰」は最高級に難しいとされる妙技です。
プライベートでお越しになっていた女優の高木美保さんをお見かけしましたが、
日差しが強い中、日傘をたたんで、大きな拍手を送っていらっしゃいました。
実物を拝見しましたが、本当に綺麗な方です。
夏休みといえば、「お祭り」というイメージを連想される方も多いでしょう。
今回のコラムでは、「日本人」と「お祭り」について、考察していきます。

■祭りの意味
祭りの意味について調べるにあたり、まず竿灯祭りを調べてみました
竿灯祭りは真夏の病魔や邪気を払う行事として、
古くから秋田で行われてきたお祭りです。
夏は疫病が流行る季節であり、神の祟りと恐れられてきました。
その為、祇園祭りをはじめとした夏の祭りには、
疫病退散を目的としたものが多いようです。

■四季と祭りの関係
筆者はブラジルに4年間駐在していましたが、
『一年中ほぼ夏』という気候に、毎年げんなりしていました。
その点、はっきりした四季の移り変わりは、
日本の大きな魅力と言って良いと思います。
古来から日本人は、厳しい冬を耐え、春がくると種をまき、
夏は台風や害虫と戦い、秋には豊かな収穫を喜び、再び冬に備える、
という形で四季に寄り添うように生活をしてきました。
祭りはまさに四季の移り変わりとともに行われています。
春は田植えの季節ですから、「豊作祈念」を目的とした祭りが行われます。
夏の祭りの目的は「疫病退散」に加えて、「虫送り」「台風除け」など。
有名な「青森・ねぶた祭り」は「虫送り」の祭りの代表格といえます。
秋は稲刈りの時期ということで、「感謝祭」という位置づけの祭り。
冬は厳しい寒さに耐えながら、来たるべき春に向けて、心を充実させる季節。
冷たい水を裸身にかけることで、穢れ(けがれ)を落とす禊(みそぎ)をする、
「岡山県・裸祭り」などが有名な冬の祭りとなります。

■日本人と祭り
日本民俗学の第一人者である柳田国男氏によると、
日本語の「まつり」という言葉は「まつろう」と同義語で、
「尊い方のおそばにいて仕え奉る」という意味だと言われています。
神輿(みこし)をかつぐタイプの祭りを多く見ますが、
それは神様をお運びし、おもてなしをするというところから来ています。
神様と人の間で行われる束の間の交流。
それが日本人にとっての「お祭り」ということではないでしょうか。
そして、「祭り」の副次的なメリットとして、
関わる人々の心を一つにする、地域の連帯を強める、郷土愛を深める、
などの効果があることも見逃せません!
筆者も竿灯祭りを通じて、秋田の知人に会い、人間関係を深めることができました。
日本のお祭りに感謝!!

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