2015.9.3.(木)
アビコ青年のディベート事件簿
File36「言葉の壁を突破する力」(2015年9月3日)
本日のテーマは「言葉の壁を突破する力」です。
■「イルカの聖地」御蔵島
―イルカの聖地―
そう聞くと、日本ならどんな場所をイメージされるでしょうか?
静岡県、和歌山県、長崎県
詳しい方ならパッと浮かんでくるかもしれません。
実は他にも、イルカの聖地と呼ばれる場所があります。
何とそれは大都市・東京に属する御蔵島(みくらしま)です。
東京湾・竹芝桟橋から船で6時間。
一眠りして目覚めれば、そこは130頭の野生のイルカが生息する楽園です。
■イルカとのコミュニケーション
御蔵島の魅力は、なんといっても野生のイルカと一緒に泳げることです。
8人乗りの小さな船で、島周辺のイルカの群れを探します。
船長の「いました!はいっ、飛び込んで!」の号令と同時に、
どこまでも蒼く澄んだ海にダイブします。
その刹那、目に飛び込んでくる光景は、
自分を取り巻くイルカの群れ、群れ、群れ。
人間の体長を軽く上回るイルカたちが、
まるで陸からの来客を歓迎してくれるかのように泳ぎ回ってくれます。
仲間同士を呼び合う「キュー、キュー」という独特の鳴き声が、
いたるところで飛び交います。
心から「イルカも会話するんだな」と実感できる瞬間。
その時、目の前に大きなイルカが近づいてきました。
「イルカと目を合わせられれば、一緒に遊んでくれる」
乗船前に聞いたインストラクターの言葉を思い出して、
目の前のイルカと「アイコネクト(※)」。
(※「すごい説得力」太田龍樹著 知的生きかた文庫 P.183ご参照)
そのまま私が一回転すると、
シンクロするようにイルカも一回転してくれました。
イルカと気持ちが通い合った瞬間でした。
■種族を超えた表現法「ジェスチャー」
言葉でイルカと会話はできませんが、
確かにあのとき、イルカと心が通じました。
なぜか?それは、言葉ではなく、
体を使ってコミュニケーションを試みたからに他なりません。
イルカの目をしっかり見つめたまま、
全身を寄り添うように並べる。
敵意がないことを伝えるために、
相手に手が触れないように体の後ろに回しておく。
安心したイルカは、
こちらの動きに合わせながら遊びで返してくれる。
言葉を超えたコミュニケーション。
ジェスチャーも含めたパトスは、
人間とイルカの壁をも取り払ってくれた貴重な体験でした。
■法則43「五感を全て使ったコミュニケーションをする」
イルカと気持ちが通じるなら、人と気持ちが通じないはずがありません。
そして、動物にも気持ちを伝えられる手段「全身を使った表現」を、
人間界で使わない手はありません。
言葉はとても大切。
その上で、言葉をいくら重ねるよりも、
にっこり微笑むだけの方が相手に心を開いてもらえることもあります。
ですから、相手の目に映る自分を意識的に演出してみるのも大切です。
目を合わせて、
にっこり微笑んで、
身ぶり手振りを織り混ぜながら、
相手の視覚に訴えかける。
それだけで、気難しい顔をしていた時の自分より、
ずっと相手に好印象を与えることは出来るのです。
きっと私が目を合わせなければ、イルカは素通りしていきました。
日常会話も、目を合わせなければ、心の距離は離れたままです。
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以上、アビコレポートでした。
※本コラムで取り上げる「法則」は、ベストセラー「話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)からの引用です。ビジネス・日常のあらゆるシーンで使える知恵が満載。ぜひ一度、お手に取ってみて下さい。