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2015.3.25.(水)
アビコ青年のディベート事件簿
File30「見た目が与えるインパクト」(2015年3月25日)

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 30
本日のテーマは「見た目が与えるインパクト」です。
先月、サウナ好きの多いバーニングマインドには大変興味深い医学論文が報告されました。
なんと「サウナに入る回数が多い人ほど、死亡率が低い」というのです。
これは、サウナ発祥の地・フィンランドのEastern Finland大学が行った試験結果です。
サウナ利用回数が週1回の人と比べて、より頻繁にサウナを利用する人では、「心臓突然死」「致死的冠疾患」「心血管死亡」「総死亡」のリスクが統計学的に有意に低いことが認められました。(※ ご興味のある方向けに、コラム末尾にデータの詳細を記載いたしました。合わせてご参照下さい。)
ところで、なぜこんな話題を持ち出したのかというと、実は健康状態もコミュニケーションに影響を与える大切な要素だからです。
例えば、会話をする前に、「あれ?今日は○○さん、元気がないのかな?」と思ったことはないでしょうか?
声に張りがない
表情がどこか暗い
肌にも張りがない
目が疲れている
眉間にシワが寄っている
無言の時間がいつもより長い
上の空で話に集中していない・・・
挙げればキリがありませんが、きっと誰でも経験があると思います。
つまり、コミュニケーションでは話す「内容」も大切ですが、会話以前に「見た目」も多くの情報を相手に送っているということです。
弊社が提唱するネオ・ディベートでは、この事実を真摯に受け止めています。
「話し方にもっと自信がつく100の法則」太田龍樹著 中経出版)では、法則41「顔色と肌の張りは相手の印象を支配する」と紹介しています。どんなに優れた話術があっても、その使い手である本人が不健康だったら効果は半減してしまいます。
それに、疲れている時は相手の話を聴く集中力も落ちてしまいます。
法則44「疲れにくい肉体が会話をコントロールする」と紹介している通り、体力をアップさせれば、「会話の基礎体力」も同時に上げていると言えるのです。
とはいえ、なかなか健康的な生活を送れない方は多いと思います。
テレビをつければ、健康に不安を持つ方に向けたCMのオンパレードです。栄養ドリンクや肩こりに効く飲み薬、シップ薬、頭痛薬に肌荒れ改善薬、PCの疲れ目用の目薬・・・・・もう、どれだけ日本人は不健康なんだ!と思わず突っ込んでしまいたくなります。
OECDの報告によれば、日本人は世界でも一位、二位を争う「慢性的な睡眠不足の国民」なのだそうです。たっぷり睡眠をとれれば一番ですが、併せて是非ご自身に合った健康法を研究して頂ければと思います。その選択肢の1つとして、ご無理のない程度にサウナも試して頂ければと思います。
4月から新たな生活をスタートされる方も多いこの時期。
ぜひ、健康にはご留意下さい!
以上、アビコレポートでした。
※フィンランドのEastern Finland大学のデータ紹介
原典「Association Between Sauna Bathing and Fatal Cardiovascular and All-Cause Mortality Events」 http://urx.nu/izXe
フィンランドKuopio在住の42~60歳の男性で、定期的にサウナを利用していた2315人(平均年齢は53歳、BMIの平均は26.9、サウナ利用回数の平均は2.1回/週、1回あたりの利用時間の平均は14.2分)を抽出し、分析対象にした。
対象者のうち601人が週に1回、1513人が週2~3回、201人が週4~7回サウナに入浴すると回答。
週1回サウナ入浴していた群を基準に、喫煙歴や血圧、身体活動量、体格指数(BMI)など心血管疾患の危険因子で多変量調整して心臓突然死のハザード比(※注 参照)を推定したところ、週2~3回群では0.78(95%信頼区間0.57-1.07)、週4~7回群は0.37(0.18-0.75)と、いずれも有意に低いことが判明。致死的冠疾患も同様で、ハザード比はそれぞれ0.77(0.60-0.99)、0.52(0.31-0.88)と、有意に低かった。
(※注 ハザード比0.78とは、死亡のリスクが22%軽減できるという意味です。0.37では、実に63%も軽減していることになります)
他の心血管疾患も含めた心血管死亡のハザード比は、順に0.73(0.59-0.89)と0.50(0.33-0.77)となり、やはり有意に低いことが分かった。総死亡も0.76(0.66-0.88)と0.60(0.46-0.80)であり、リスクは有意に低下していた。
次に、サウナ入浴時間についての解析を行った。サウナ入浴時間が11分以下の群を基準にすると、心臓突然死のハザード比は、入浴時間が11~19分の群で0.93(0.67-1.28)、19分超の群で0.48(0.31-0.75)となった。致死的冠疾患や、他の心血管疾患も含めた心血管死亡についても、入浴時間が長い群で死亡リスクの有意な低下が認められた。一方、総死亡については有意なリスク低下はみられなかった。
以上を踏まえて「頻繁なサウナ入浴は、心臓突然死、致死的冠疾患、心血管死亡、総死亡のリスク低下と関係していた」と総括。その上で「他の人種においてもサウナ入浴が心血管系の健康を向上させるかどうかについては、今後研究が必要だろう」と述べている。
以上

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