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2015.9.16.(水)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第121回 「日本郵政関連の株式上場」(2015年9月16日)

こんばんわ
この1週間のものすごい豪雨と地震。
被害にあわれたかた、
心からお見舞い申し上げます。

経済面では、
日本もアメリカも、株価が毎日乱高下する。
アメリカの利上げの時期に関する思惑と
中国の景気後退懸念が原因とされているけど、
インフレ目標を設定にして徐々に景気回復をもくろむ政府としては
少し予想外だったでしょうね。

9月10日に、
日本郵政関連の株式が
11月に上場すると発表された。
BMでも「郵政民営化」に関するディベートをやったことあるけど
2005年の郵政改革から10年、
いよいよ、本格的に資本主義の世界に入ってくるのね。

日本郵政グループは2007年に
郵便業務を行う「日本郵便」と
銀行業務を行う「ゆうちょ銀行」
保険業務を行う「かんぽ生命」
の3つに分割された。
この3社の持ち株会社として「日本郵政」がある。
今回は、持ち株会社の「日本郵政」と
「ゆうちょ銀行」・「かんぽ生命」の3社が、株式の一部を公開させる。
総額8兆円ともいわれる超大型上場ね。
今回はその一部の1兆4000億円が公開される。
だれにどんなメリットがあるのかしら?って
いつも考えてしまうわよね。

現在、株を保有している政府としては
これによって財政の立て直しが図れ、
株式市場全体の活性化になるとの思惑もある。
ただ、
この巨大金融機関が
民間の論理で市場参入してくることに
懸念もある。
いわゆる民業圧迫よね。
日本中の銀行や生命保険に勤務するひとや
経営者にとっては脅威。
でも、利用者にとってはメリットにもなる。
株式公開により、経営者は株主のために
より経営努力をして利益を還元する責務がある。
だから、ゆうちょ銀行は
預金限度額の1000万円を撤回するかもしれないし、
いままで扱えなかったローンなどの商品も扱えるようになる。
かんぽ生命も商品開発に今まで以上にチカラを入れて、
充実したサービスが行えるようになる。
規制緩和がプラスに働く格好ね。
民間金融機関の経営と、利用者にとっては
裏腹の関係になるところね。

ただ、いままで政府で守られてきた部分がなくなるのだから
不安要素はあるわよね。
全国一律のサービスが守られてきた郵便事業は
そのまま残ることになるけど、
手数料があがるのではないか?
それだけの経営をする人材がそろっているのか?
店舗運営は継続できるのか?
NTT、JR、JALと続いてきて国有企業の民営化
成功と失敗を改めて検証しなくてはならない。

かつて郵政民営化に情熱を注いだといわれる
Y泉純一(ワイズミジュンイチ)は、
定番のライオンカットで
小田急線・和泉多摩川駅に現れて記者団の質問に答え
「郵政の民営化への情熱が伝染して、
やっとここまできた。
東日本震災からの復興を
いち早くしなくてはならないので、
政府保有株の売却代金はすべてそれに充てます!!
だから、今回の上場は
ひろくあまねく個人の投資家のみなさんに
少しずつ株をもってもらうことにします!!
とにかく、郵政を政府がひとりじめするなんて
あり得ない!
原発も廃止して、日本経済は必ず復活する!」
と述べている。

これから10月の中旬に向けて
売り出される郵政3社の株式。
個人の投資家でも
一口15万円~25万円程度で買えるみたいね。
いままでの民営化案件に比べるとかなり安く設定されている。
企業としての安心はがあるけど、
初めて投資をするひとは
株のリスクもよく理解してね・・・・・・・

それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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