2013.9.3.(火)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話 2013年度
第16回 「はだしのゲン」と平和な国・ニッポン(2013年9月3日)
今年も残り、4ヶ月。駆け抜けます。
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話 第16回
今日のお題は、「はだしのゲン」と平和な国・ニッポン。
こんばんわ
暑さがひと段落したら今度は全国で大雨。
日本の異常気象もなんだか怖いわね。
今年は関東大震災から90年。
阪神淡路・そして東日本の震災、
その他、台風や水害など天災で被害にあった多くのかたのことを
決して忘れてはいけない。
でも、人間というのは
時間と共に忘却する悲しい生き物。
決して「風化」させてはいけないのよね。
漫画 「はだしのゲン」が
松江市の教育委員会で
学校図書室から閉架されたことが問題となった。
その結果、
「市民の議論の基になる教科書的存在を提供するのが図書館の役目」
として、閉架措置が撤回された。
絶対に起こしてはならない戦争の悲惨さを
作者の故・中沢啓治さんの実体験をもとに伝えていく。
風化させてはいけないし、
大人の論理で物事を隠ぺいしてはいけないという。
その通りだと思うのよね。
でも、なぜ教育委員会がそのような閉架措置をとったのか?
政治的な圧力が無いのだとしたら、
そこには「教育」という、一言には語れない永遠のテーマが存在する。
戦争の残虐性や性的描写を
幼少期の子供たちにみせては悪影響であるという
「倫理」の考え方。
この倫理についてはこれ以上ここでは論じられないけど、
善悪の判断がつかない、精神的なストレス耐性が弱い、
子供たちを守るのが親や教師の大事な務めというのも
理解できるわ。
今回の、学校と教育委員会のやり取りを問題にしているのはわかるけど
大事なのは、この「教育」と「歴史の継承」という
ふたつの大問題をしっかり議論したかどうかじゃないかしら?
太田龍樹は、自身の著書『話し方にもっと自信がつく100の法則』(中経出版)
法則12において、「複数の立場から考えれば解決策が見える」と述べている。
考え方の根底にある哲学、価値観をもう一度よく比較して
物事を判断せよというのが
太田のネオ・ディベートの考え方。
この問題の価値観はとても大きくて深いはず。
「平和」という人間の生命に最も重要な概念に対して
「教育」というのは、
愛すべき子供たちを正しい方向に導くという
大事な要素がある。
それは、自分の子供であろうとなかろうと同じなのよ。
だから、大人たちはよく考えて天秤にかけなければならない。
「見せてはいけないもの」という発想と同時に、
戦争の悲惨さを風化させず、後世に語り継ぐという
絶対に守らなくてはならない教育を
忘れてはいけないのね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ