論題
BM D-1GPⅡ FINAL セカンドバーニング
「メガネがより似合うのは、ぺ・ヨンジュンか、ヤクルト古田選手か」
2005年8月
ヨン様側:久保田浩
古田選手側:井上晋
【試合結果】:ヨン様側勝利
ジャッジ総数 97名
肯定側 ヨン様側 (55.1P) 古田選手側 (40.7P)
■<概 略>
メガネの定義を調和であるとしメガネを掛けたことによって知名度がアップしたと主張するペ・ヨンジュン側に対し、メガネが似合うには時間が必要と主張したヤクルト古田側。
メガネが似合うとは?なぜ似合うのかという判断基準をいかに論理的にわかり易く観客を説得したかが勝敗の分かれ目となった・・・。
■<ペ・ヨンジュン側立論>
◇哲学:メガネが似合うとは、メガネが顔に調和しているか、またメガネを掛けることによって顔の印象をプラスにできるかで決まる。
◇定義:メガネ&似合う 大辞林より引用
Ⅰ.メガネ 視力の調整、強い光線から目を保護するために用いる
Ⅱ.似合う 調度よくつりあう。調和する。
◇メガネが似合うといえる論証
┣①メガネをかけることで人生を変えた。
・冬のソナタでの知名度アップ。
・ベストドレッサー賞の受賞
┗②レイバンのイメージキャラクター
・グローバルにメガネが似合うと評価された実績
メガネを掛けたことによる効果(以下メガネ効果)をこれまでのペ・ヨンジュンの実績とうまく結びつけ、ペ・ヨンジュンの方がより似合うということを論証。冬のソナタのユンソクホ監督のエビデンスを用いるなど、効果的な立論を展開した。
■<ヤクルト古田側尋問>
「ペストドレッサー賞がなぜメガネ効果と言えるのか?」、「冬ソナがなぜメガネ効果か?」と攻め立てる。
そして「メガネが調和するには、時間がかかるのでは?」という質問に付け加え、ドラえもんの元声優大山のぶえを出し、「現在のドラえもんの声に違和感を感じなかったか?」と質問。時間との調和を訴えた。スマイリーキクチの写真を使うなど面白さはあったが、肝心の尋問の方はいまいち攻め手を欠いた。
■<ヤクルト古田側立論>
◇定義:ペ・ヨンジュン側の調和に加え、相応すると配合を追加
◇メガネが似合うといえる論証
┣①ビジュアル的に調和して配合している
・メガネが持つ補正効果を最大限に活用
┗②こだわりがある=相応する
・ドラフトで落ちても、メガネを掛け続けた。こだわりを貫いた。
・全国ののび太くんに与えた影響。
こちらは、メガネが持つ補正効果として古田の持つ魅力を写真を使い視覚で訴えた。しかし、視覚ではわかり易かったものの、言葉の面でわかり難さがあった。
■<ペ・ヨンジュン側尋問>
「何をもってビジュアルが良いのか?」、「古田でなくても誰でも(補正効果の活用が)できるのではないか?」とヤクルト古田側を追い込む。そして、「こだわりと似合うの関係は?」、「相応するとこだわりの関係は?」という質問に、ヤクルト古田側はうまく説明できずわかり易さに欠けた・・・。
■<ヤクルト古田側第一反駁>
ヤクルト古田側は、尋問から引き続き時間的な軸を用いて論証していく。
ヤクルト古田はアイメトリックスと13年間契約していると述べ、レイバンとペ・ヨンジュンの契約が短期的であることを強調。また、ペ・ヨンジュン側の古田はメガネを外したことがないからメガネ効果がわからないというペ・ヨンジュン側の主張に対し、メガネを掛けている中で効果をあげていると反論。
■<ペ・ヨンジュン側第一反駁>
ヤクルト古田側のメガネが似合うには時間が必要に対して、ペ・ヨンジュン側は時間と似合うは相関がないと反論。
その理由に、小さいときからメガネ掛けているお爺さん・お婆さんが一番似合うということになるからと述べた。また、レイバンとアイメトリックスの比較に対しても、会社の規模で反論。レイバンの売り上げがアイメトリックスの275倍であると強調した。そして、ヤクルト古田側の主張するビジュアルについては、なぜペ・ヨンジュンよりも似合っているのか論証がないと訴えた。
ペ・ヨンジュン側の久保田がいつもの切れを見せ始めた。
■<ヤクルト古田側最終弁論>
ヤクルト古田側は、古田とペ・ヨンジュンの一番の違いはメガネを掛け続けたことと主張。
ペ・ヨンジュンは人生を変えたが、古田は全国の子供たちに夢を与えたと述べた。しかし、この子供たちに夢を与えたというのはニューアギュメントであった。ヤクルト古田側は、メガネを掛け続けたことによる古田のこだわりの効果を最後まで主張し続けた。
■<ペ・ヨンジュン側最終弁論>
ペ・ヨンジュン側は、ヤクルト古田側の最終弁論での「子供たちに夢を与えた」という主張にデータがないと訴え、外さなかったことの効果がどれくらいかわからないと攻め立てた。また、ヤクルト古田側のレイバンとの契約は一時的なものという主張に対し、ペ・ヨンジュンのメガネ効果である知名度アップには時間的な概念は入らないと反論。メガネを掛けたことにより知名度を上げたペ・ヨンジュンこそがより似合うと主張した。
■<判定と総括>
似合うの定義を調和であると主張し続けたペ・ヨンジュン側の久保田浩とメガネが似合うとは相応することという主張を展開したヤクルト古田側の井上晋との戦いであったが、ヤクルト古田側は似合うの定義に時間的な軸を置いたことで話が見えにくくなり、観客をいつもの巧みな口調で説得することができなかった。
決勝へのコマを賭けたプレッシャーの中でも、いつもの切れを見せた久保田浩に勝利の女神(今回は貴公子?)が微笑んだ。