論題
BMディベートマニアⅣ チャレンジャー決定戦
「論題:日本プロ野球は、一リーグ制にすべし」
講評:本間賢一
肯定側:RE -離-(奥山真・中西夏雄)
否定側:木星の蛍(久保田浩・井上晋)
【試合結果】:肯定側勝利
肯定側 49.94P 否定側 35.32
■<概 略>
Lonely KINGS への挑戦者を決めるこの一戦。
両者の気合が最高潮に達した戦いだったが、結果はいかに。
■<肯定側立論>
◇哲学、理念
『プロ野球の構造格差是正及び不人気回復』
◇プラン3点
┣①10チーム1リーグ(タ゛イエー・ロッテの合併)
┣②前期・後期制。それぞれの勝者で日本一を争う。
┗③オールスター代わりに東西対抗
◇メリット2点
┣①セ・パチーム間格差是正
┗②野球ファン拡大
メリット①
現状分析にかなり時間をかけ、プランが出てくるのは後半になる。
ポイントは問題を「パ球団の経営悪化」ではなく、「セ・パ間に格差があること」においていることである。 直感的に重大性があるのは前者だと思うが、あえて「格差」を 問題にした点の理由がはっきりしなかったので重大性に疑問は残るが、 確かに100%発生するメリットではある。
メリット②
魅力的な対戦や選手の露出が増えることを訴える。
こちらも、客観的に魅力的に思われるかどうかのエビデンスなどがなかったため、大きな重大性にはならないと判断した。
■<否定側立論>
◇哲学、理念
『市場開放と競争原理の導入』
■<否定側立論>
◇カウンタープラン4点
┣①リーグ毎にチーム数など全てを任せる
┣②外資参入を認める。新規加入料の撤廃。
┣③優勝リーグの優勝チームにオールスター等でのコミッショナー収入をインセンティフ゛として与える。
┗④放映権料の再配分
◇デメリット3点
┣①球界の衰退
┣②セ球団の経営悪化
┗③ゲームがつまらなくなる
デメリット3点は、カウンタープランとは別に立論で述べられたものの反駁以降は全てカウンタープランのメリットの立証に費やされたため、まず、カウンタープランが有効であったか否かを検証する必要がある。
結果としては、全て無効である。
肯定側でも実行可能なものだからである。
唯一「③優勝チーム、優勝リーグにオールスター等でのコミッショナー収入をインセンティフ゛として与える。」
部分だけが、2リーグ制でなければ実施できなそうであるが、競争はリーグ間でなく、あくまでチーム間で行われることを考えれば、「一リーグ制優勝チームにインセンティフ゛を与える」ことと何ら効果は変わらない。この時点で、否定側の敗北が確定した。