2013.6.23.(日)
チーフ・ディベートインストラクター中村貴裕の Love letter from Singapore
（シンガポールから見たジパング）
第一通 ひと昔前に栄えた国（2013年6月23日）
特別コラム
チーフディベートインストラクター 中村貴裕、満を持して登場！
新連載 Love letter from Singapore（シンガポールから見たジパング）第一通
皆様、初めまして。中村貴裕と申します。
1994年から日本でBMメンバーとして活動しており、仕事の都合で2011年8月よりシンガポールに赴任しました。
...赤道直下のこの国は、気候も暑いですが、ビジネス現場も熱いです。
今は、隣国からの大気汚染HAZEの影響で、オフィスビルから見る物理的な視界は真っ白ですが、
大型投資の話はあちこちから聞こえており、各企業の事業拡大に向けた視界は良好です。
今後、海外生活・海外ビジネス現場から感じる事を、コラムの中で、少しでも皆様にお届けできれば、と考えております。
どうぞ宜しくお願いします。
実は、シンガポールに赴任して、空港に着いてから最初にのったTaxiの運転手に、
日本から来た事を話したら「日本からEscapeしたんだね」
と言われてショックを受けました。
(これは他の方含めて、数度言われました。)
当地の方々から見た日本については、
昔、大きな経済成長をした国との認識はありますが、
一方で最近は、景気が悪く、打開する道筋が見えていない中
震災で受けた打撃が大きく、
原発問題で世界に影響を与える可能性ある『大きな不安の種』
を抱えている事等が強く印象づけられており、
悪い言い方をすれば、
『様々な不安を抱える、ひと昔前に栄えた国』
と思っている方がいるのが現状です。
Channel News Asiaという、こちらの多くのビジネスマンが見ている朝番組では、
中国や韓国の新しい発明、ベトナムやタイの発展の話が出てきます。
日本のニュースも出るのですが、ほとんどが「震災からその後」という
被災地のニュースと福島原発状況に関するニュースです。
もちろん、震災の復興状況は大切な事なのですが、
それ以外の話題があまり出て来ないのが現状です。
アベノミクスについては、経済誌等で、少しずつふれられるようになりましたが、
安倍首相就任時には、周りの方から、「日本の首相はよく変わるので、名前を覚えられない」と言われてしまいました。
日本の情況や、海外の方からの「見られ方」については、
改めて現実をしっかりと受け止めた上で、
「日本がまた復活したね」、と言われるようになりたいと思い、
自身もしっかりと成長せねば、と感じております。
（次号につづく）
