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2017.2.22(水)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第54斬 「逆境に立ち向かう力」(2017年2月22日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第54斬 「逆境に立ち向かう力」

新年明け早々の1月20日(金)、
米国・第45代大統領に、ドナルド・トランプ氏が就任しました。
誰もが予想だにしなかったスピードで大統領令を発し、
公約に一つ一つ着手しています。
 ・米国=メキシコ間の壁建設
 ・不法移民取り締まり強化
 ・オバマケア廃止
 ・TPPからの脱退
公約の是非は脇においておくとして、
圧倒的なスピード感は気持ち良いものがあります。
なにより、
米国の国民との約束を果たそうという姿勢が素晴らしいです。
■ハネムーン期間ゼロ
トランプ新政権ですが、就任早々から異常事態に見舞われています。
欧米の主要マスメディアによるトランプ叩きです。
民主主義国家が守る大切な慣例の中に「ハネムーン期間」があります。
新政権が誕生すると、
新政権の政策を遂行するための準備作業が必要になるので、
新政権誕生から100日間を「ハネムーン期間」と称して、
マスメディアは新政権への批判を控えるのが通例です。
いかし、足元の報道姿勢を見る限り、欧米マスメディアは、
「ハネムーン期間」を無視してトランプ氏を批判し続けています。

■脳科学に裏付けられた印象操作
ドイツの心理学者(ヘンリー・エビングハウス氏)が発表した、
「エビングハウスの忘却曲線」によると、
人の記憶は次のように薄れていくことが分かっています。
 ・20分後 42%忘れる
 ・1時間後 56%忘れる
 ・24時間後 74%忘れる
なんと、1日経つだけで74%も忘れてしまうのです。
学習において復習が効果的と言われているのは、
脳科学の裏付けがあるということです。
欧米マスメディアは連日、トランプ氏を叩き続けることで、
「悪者イメージ」を定着させる印象操作を試みています。
実に理にかなった攻撃です。
マスメディアを敵に回したリチャード・ニクソン元大統領も、
ウォーターゲート事件で、マスメディアの集中砲火にあい、
退陣させられました。
まさに「ペンは剣よりも強し」です。

■権力闘争の決着
執拗に続くマスメディアによる「トランプ叩き」ですが、
大統領選から続く権力闘争の延長とみるのが自然です。
トランプ氏は対抗措置として、ツイッターを利用。
メディアを無視して、政策やアイディアを全世界に発表しています。
見方を変えれば、「マスメディアの全否定」という挑戦。
トランプ氏が公約を実行し続けることによる「信用」が勝つのか、
それともマスメディアによる「印象操作」が勝つのか?
いずれにしても、マスメディアを全面的に敵に回している以上、
たった一つの失策が、トランプ氏にとって、命取りになりかねません。
危ない綱渡りが続きそうです。

■環境変化という逆境
トランプ氏は逆境を乗り越える為に、
一つ一つの公約を実行しようとしています。
それは、有権者の信頼を勝ち取ろうとする地道な努力です。
これは他人ごとではありません。
なぜなら、転職・異動・昇進・引越しなどの環境変化を境に、
我々もトランプ氏のように、厳しい逆境にさらされるからです。
それは、「信用」がゼロ・リセットするという逆境です。
発言力・影響力の低下という形で逆風が吹きます。
例えば、
あなたが栄転となり、管理職として新しい部署に着任したとします。
すぐに部下が言うことを聞いてくれるものではありません。
皆さんに置き換えてみれば、
異動してきたばかりの上司から問題点を指摘されたら、
「何も分かってないくせに」と反発を感じると思います。
相手に聞く耳をもってもらうには、まず信用されることが第一。
一見、遠回りに見えますが、相手に耳を傾け、受け止める。
逆境の時こそ、信用の積み重ねが大切です。


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