2018.1.12(金)
アビコ青年のディベート事件簿
File64「居酒屋の親方に学ぶ、コミュニケーション力」(2018年1月12日)
本日のテーマは、「居酒屋の親方に学ぶ、コミュニケーション力」です。
■隠れた名店、ここにあり
懇意にしてくださっている居酒屋さんがあります。
一切宣伝しないにも関わらず、口コミでうわさが広まり、
あっという間に人気のお店になってしまいました。
人気の秘密は親方、女将さんのおもてなしの心と、
美味しいお料理の数々。
そして欠かせないのが「日本酒」です。
それも、ただの日本酒ではありません。
有名な日本酒専門店でも入手困難な銘柄が、
なぜかこちらの居酒屋さんには
常時数十種類も取りそろえられているのです。
うわさを聞き付けた酒屋さんが、
「どうか売ってください」と親方にお願いに来るほどです。
そんな日本酒を堪能しつつ、
「どうして親方はそんな凄いことができるのだろう…」と、
遠のく意識の片隅で、私はいつも不思議に思っていました。
■「だから私は手に入れられるんです」
ある時、他のお客さんがいなくなった時間帯に、
親方と二人で飲める機会に恵まれました。
そこで、どうして入手困難な銘柄をここまで集められるのか、
率直にうかがってみました。
「私はね、結局は人間関係だと思っているんですよ。
そりゃあ私だって最初は蔵元さんから無視されますよ。
『お前なんて知らない!』
『お前に売る酒はないぞ。帰れ!』なんて当たり前です。
特にお相手は誇り高い職人さんたちですからね(笑)」
非常に続きが気になって、さらに聞いてみました。
「だから私は時間をかけるんですよ。
相手の懐に入るには、相手のことをよく知ることです。
相手の1日のスケジュールを完璧に把握して、
他の業者が行かない(知らない)時間帯も行くんです。
それも、1日や2日ではだめですよ。
何か月も、何年も続ける覚悟で行き続けるんです。」
「そうするとね、相手のほうから心を開いてくれる瞬間があるんですよ。
『もう何度言っても、お前はわからないやつだな・・・』、
『分かったから、もう分かったから』ってなるんです。」
「何が大切かって、結局は真剣さが伝わるかどうかです。
そして、相手が何を大切にしているのか、
その『哲学』まで理解してあげられるかが大切なんです。
お酒って、蔵元さんが命を削りながら、
自分たちが求める理想のお酒を造る世界。
だったら、その思いをきっちり汲んでくれる人に飲んでほしいし、
売ってもらいたいと思いますからね。」
「だから私はありがたいことに、
これだけいつも揃えられるんですよ。」
もう心のメモ帳には書ききれないほどの貴重なお話の数々。
コミュニケーションの本質がぎっしり詰まったお話でした。
■コミュニケーションも、「急がば回れ」
本コラムを読んでいただいている方にはいないと思いますが、
もしかすると、現代の風潮では「なんて非効率なんだ」と
思われる方もいるかもしれません。
以前にも当コラムで取り上げた堀江貴文氏は、
「電話なんて時間の無駄。相手が隣にいても、メールで十分」と言いますし、
その意見に共感する声が多いのも事実です。
そのうえで、私が親方のお話を聞いて強く共感したのは、
心の通い合った本物の人間関係を築くには、
やはり「手間暇を惜しんではいけない」ということでした。
だからこそ、デジタル時代の技術をきちんと活用しつつも、
全てのコミュニケーションをそこに依存してはいけないのです。
そして、こんなデジタル全盛時代だからこそ、
アナログなコミュニケーションも大切にできる人が、
実は簡単に一歩抜きんでるチャンスに恵まれた時代だとも言えるのです。
■情と理の融合、ネオ・ディベート
親方のような人間力、コミュニケーション力を身に着けるのは、
なかなか容易ではありません。
ただし、弊社が提唱するネオ・ディベートなら実現できます。
筋道だったわかりやすい話し方を習得しつつ、
人間心理の本質にもアプローチするので、
本物のコミュニケーション力が身に付けられます。
情と理の融合。それが、ネオ・ディベートです。
表面的なやり取りに留まらないで、
相手の方が一体何を大切にしているのか?
どんな価値観を大切にしているのか?
セミナーでは、その本質に鋭く迫るアプローチ法の数々をお伝えします。
ご興味のある方は、弊社HPをご参照ください。
早いもので、今年も師走になりました。
みなさま、体調にはくれぐれもお気を付けください!
以上、アビココラムでした。
※お知らせ 第24期『使えるディベートセミナー』(2018年4月22日(日)スタート)の受講生募集中です。
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以上、アビコレポートでした。