2017.4.6(木)
アビコ青年のディベート事件簿
File56「伝わる話し方、その根底にあるもの~その2」(2017年4月6日)
本日のテーマは「伝わる話し方、その根底にあるもの~その2」です。
■人のふり見て、我がふり直せ
去年から仕事で扱う新商品の関係で、
同業他社の営業マンと一緒に商品を売り込みに行くようになりました。
それ以来、気づくことの多い毎日を過ごしています。
私とペアを組むことになったのは、私より10歳ほど年上のベテラン営業マン。
新製品の知識に関する社内試験で優秀な成績を修められたそうです。
が、いざお客さまを相手にすると、見ている私はヒヤヒヤします。
一言でいえば、相手の気持ちを考えずに、言いたいことだけ言ってしまう傾向が強いのです。
営業の世界では「相手のニーズを探れ」とよく言われます。
その言葉に忠実に従うあまり、極端に言えば詰問調になってしまうのです。
お客さま 「何の御用ですか?」
ベテラン 「一つ教えて頂きたいんですが、
今この製品が必要な患者さんはいますか?」
お客さま 「え?まあ、確か昨日、お一人いたようですが、
ちょっと私はよく分からないんです…」
ベテラン 「ちなみに、何歳くらいの患者さんですか?」
お客さま 「えっと…私が直接対応したわけではないので…」
ベテラン 「そうですか。ちなみに、男性の患者さんですか?」
お客さま 「それも、私にはよくわからないんですけど…」
ベテラン 「なるほど。ちなみに、次の来院はいつ頃の予定ですか?」
お客さま 「・・・・・。」
嘘のような、本当の話です。
■ジャパネット高田明氏、ふたたび降臨
説明するまでもなく、先ほどのやり取りは相手を不快にさせています。
矢継ぎ早な質問の数々に、お客さまに威圧感すら与えてしまっています。
でも、意外とよくやってしまいがちなのも事実です。
例えば、何かに追われて焦っているとき(営業のノルマなど)。
苦手意識を持った相手に何を話していいか分からないとき(パニック)。
知識は豊富なので、知っていることをとにかく相手に伝えようとしてしまうときなどです。
ここでも参考になるのが、ジャパネットたかた創業者・高田明氏です。
高田氏は、世阿弥が説いた物語を展開する骨子「序破急」を大切にしました。
「序」〈導入〉…まず自分の紹介や今回の話の趣旨などを簡単に説明し、
「破」(展開)…本論を述べ、
「急」(結論)…話を結論づけます。
先ほどの例でいえば、「序」を無視して、
いきなり「破」「急」のモードで相手に畳みかけているので、
お客さまも動揺を隠しきれませんでした。
そこで、次のように対応することでお客さまに安心して頂きました。
「序」…「唐突なお話で失礼しました。
ご承知の通り、この新製品はこれまでにないタイプのものなので、
一般的な製品とは全く異なる副作用が懸念されているんです。」
「破」…「そのため、個人情報には十分に配慮した上で、
安全にお使いいただくために必要最低限の情報が必要です。」
「急」…「患者さんの安全のために、ご協力頂けませんでしょうか?」
こうすれば相手の警戒心を解いて、コミュニケーションの土台を作れます。
バーニングマインドのセミナーでは、この辺りの人間心理を徹底して学べます。
■当たり前のことを、当たり前にやる
言われてみれば、当たり前の話です。
ですが、その当たり前のことが他者を前にすると急にできなくなるのも事実です。
だからこそ、コミュニケーションの型を学び、
それを体にしみこませるための訓練が必要です。
使えるディベートセミナー第21期、申し込みの締め切りまであとわずかです。
自分も相手も納得できるコミュニケーションの本質をたっぷり学べる3日間。
ご興味のある方は奮ってご応募ください!
余談ですが、調べるほどに高田明氏は興味深いです。
コミュニケーションの本質をたくさん学べる方なので、
本コラムで改めて紹介できればと思います。
今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
以上
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以上、アビコレポートでした。