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2018.5.28(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第257回 「部活動問題」(2018年5月28日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわ の ディベートちょっといい話  第257回

こんばんわ

花粉症の季節もおわり、サラリーマンの皆様はネクタイをはずして
カジュアルエブリデー。
五月病になやむのは新入社員だけでなく
GWを超えるとなんだか憂鬱にもなるのかもしれない・・・

自分の半生を振り返って
学生時代になにかにうちこんだって自信をもっていえるのか?
でも、まだその未成熟な時代に
自分のやりたいことなんて本当にみつかるのかといえば
まだまだ時間は足りず
まずは親の姿をみたり、何かに影響をうけて
スポーツに打ち込む、文化活動にはげむ
ひたすら読書をする、
将棋や囲碁、アスリートも10代で誕生するのは
その無限大の能力や想像力、夢にむかってひた走るパワーが
大人以上に大きいのでしょう。

「学校での部活動を廃止すべきか否か」
そんな議論が出ている。
とくに義務教育の小学校では、放課後や土日の教員の負担が重く
名古屋市では市立小学校の部活動を2020年で全面廃止する。

この「学校の部活動を廃止」というワードをみただけで
子どもたちに、勉強だけさせればよいのか!(否定派)
教員が、本来の教育に時間が割けないのであれば
そのような策をとるのもわかる(肯定派)
と、なんとなく考えてしまうのでけれど、
まずは、学校での「部活動を廃止」するといってるのであって
スポーツや文化活動自体をやめなさいと言ってるわけではない。
学校のなかでやるべきかどうかという議論であること。
ここを間違えてはいけない。

これは、論題(テーマ)をしっかり読み解くという
とても大事なこと。
児童・生徒の側から
学校教育に部活動が必要かどうかという視点で取り組まなくてはならない。
学校に部活動がなくなれば、他に地域のスポーツチームに入ったり、
自分で習い事にいくなどの方法があるけど
「あえて学校でやることに意味があるのか?」
教育指導要領には、部活動の意義について
「スポーツや文化及び科学等に親しませ、
学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養、
互いに協力し合っ て友情を深めるといった好ましい人間関係の形成等に資するものである」
との記述がある。
部活動が、人間形成や社会人としての素養などにどれほどの因果関係があるのかは
簡単には証明出来ないけれど、
部活動や特別活動、総合的学習、道徳学習を完全に排除するということは
日本の学力が落ちているからといって
それを是とすることはできない。

それは、ディベートで
ロゴス(論理)だけをまなんで、
パトス(情熱)エートス(人間的魅力)をまったく学ばないのと同類ね。
この学習指導要領でも
ただ単に、スポーツや文化活動の技術向上を目指すだけでなく
責任感や友情、人間関係の形成という側面を語っている。
子どもを指導するにあたってはこのような
「こころ」の部分も存在する。

教育の本質論をこの「部活動問題」から学ぶ同時に
それでも、各教育課程において
何に一番時間をかけるべきかという問題はある。
家庭での教育やコストの問題もあるけど、
まずは先立つものがなければ
理想も語れないというのも現実。
それが、「教員の過酷な労働実態」ということになる。
放課後や土日も部活動にとられて
授業の準備ができないという悲鳴がある。
教える側としても、
児童や生徒たちに何を伝えるべきなのかという
教員自身がメッセージを持っていなければ伝わらない。

時間をかけて学んだことでも
それが実践で使えなければ意味がないし
実社会で求められる人材でなければならない。
知識の詰め込みにおわることなく
「考えて学ぶ」「つなぎあわせる」「ひとの気持ちを考える」
「みんなで協力して創り上げる」
そういった基本姿勢は、親だけでなく
小学校や中学校の教員からも伝えてほしい。
愚直に学ぶ姿勢も必要だけれども、
決して脇目も振らずに机にかじりつくこと
他人に勝つことだけが、「学び」ではないと・・・・・

それでは また・・・・

BY ひろ☆たかさわ


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