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2016.10.24(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第179回 「青森県黒石市での写真コンテスト賞の内定取消」(2016年10月24日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第179回

こんばんわ
鳥取県の地震は驚いたわね
熊本地震からまだわずか
これからがまた不安になる。
鳥取の皆様の安全と、一日も早い復興をお祈りいたします。
この1週間だけでもいろいろな話題がありました
アメリカ大統領の候補者討論
東京にIOCの会長がくる
過労死や過労自殺の問題が続発!!
いじめや過労で人が命を絶つ、本当にせつない問題。
表面化しないところで、たくさんあるってことね・・・
そんななかで
青森県黒石市での写真コンテストの
「賞の内定取り消し事件」がおこった。
この事件の概要を説明すると、
作品は青森市の男性が、8月15日に踊りを披露していた女性を撮影したもの。
その女性が10日後に駅のホームから列車に飛び込んで自殺により亡くなったが、
男性はそのことを知らないまま応募。
すばらしい笑顔と躍動感のある写真。
実行委員会は遺族の了承を得た上で市長賞を贈ることを内定し、
発表する予定だったが、
その間に観光協会の会長の意向もあり
市長が実行委に賞の再考を要請。
コンテストの関係者が協議し、
翌日、撮影した男性に賞の辞退を求め、男性も応じたというもの。
その後、内定の撤回を遺族に伝え、
それが問題となり
遺族は実名を公表して抗議するかたちとなり、
結局黒石市は「撤回の撤回」をするという事態となった。
黒石市や市長の対応に
非難が集中している。
写真はどうみても素晴らしいものだし
自分の保身、都合だけの行為で遺族の気持ちを踏みにじるものだと。
このやりとりを見ると
いろいろな要素が見えてくる
一番の問題、
これをしていれば防げたのではと思えるのが
コミュニケーション不足の問題。
遺族の真意をしっかり聴いたのか?
報道によると
遺族は内定を伝えた段階で写真を公表してもよいと伝えていたという。
それでも、観光協会の会長と市長が
内定の取り消しを指示し
決定を一転させた。
まずここに、一方的なコミュニケーションと
組織としてのあやふやな哲学がある。
さらに、説明のしかたに問題があったと思われる。
報道から推測されるのは
この写真の影響や遺族の心情ではなく
「このような子が被写体になるのはふさわしくない・・」という
言葉の選択の誤りなのよね。
これは、実行委員会が相手の気持ちを考えずに
市長の意向をただ伝えることだけに気をとられたと思える。
写真を公表することの是非は
一考に値するとは思う。
人の死や自殺の問題は、簡単ではない。
だから市の対応を頭ごなしに責めることはできない。
これは、いわるゆ「振り子思考」。
両方の立場にたって考える思考法を
つねに持っていなくてはならないということ。
そのうえで
今回の黒石市の対応のまずさは
その決定プロセスにおける情報収集の不足、
あまりにも配慮に欠ける言葉づかい、
そして、一貫性の無さにある。
この一貫性は、意地を通し抜けということではない。
始めにきちんと方針をたて、
それが「写真そのもの」の素晴らしさなのか。
それとも、ひとの御霊にかかわることなのか。
きちんとしていれば遺族にそれなりの誠心誠意の説明ができたはずだから。
この問題は
亡くなった女の子の父親が
内定取り消しのあとに
このことを看過してはいじめの問題の改善につながらないと
東奥日報(地元紙)に、この事実を実名と写真で公開したそう。
そこからこのことが世にしれることになったのだけど
根本はやっぱり「いじめ」の問題。
「いじめた子供を厳罰化すべし」なんて議論もでてきているけど、
まだ未熟な子供たちには難しいもんだいなのかしら・・・
一生懸命、こどもたちにもスポーツの魅力を伝えようとしてたけど
53歳の若さでこの世を去った
「ミスターラグビー」こと平尾誠二さんのご冥福を祈りつつ・・・・
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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