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2016.2.3(水)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第141回 「マイナス金利」(2016年2月3日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第141回
こんばんわ
甘利経済再生大臣の辞任の衝撃が走る。
政治資金として処理したといっても
口利きはあったのか?秘書の監督責任は?
安部首相の任命責任が問われ、
本人もさらなる責任が問われる。
29日に、
日本銀行(日銀)は、金融政策決定会合において
マイナス金利の導入を発表
これも、市場にサプライズを与えたわ。
「『マイナス金利』って何?」ってことになる。
欧州ではすでに導入されている。
銀行が日銀の当座預金に預ける資金。
一般の銀行の当座預金と違って金利がつく。
今回の政策では
預けると、逆に金利を払わなければならない。
合理的に考えると、金利をはらってまで預けると損するから
違う方法を考える。
銀行本来の業務である
企業、成長産業への融資をすること。
また、株や債券、海外への投資をすること。
そういった資金に振り向けることで
市場へ資金を流すことが狙い。
景気後退期の金融政策は段階があって、
まずは、政策金利を下げること。
日本でもゼロ金利と言われて久しい。
それでもだめなら、量的緩和といって
日銀が国債の買い取りなどで資金を市場に供給する。
今回、なぜ「マイナス金利」などという
ややこしい政策を導入したのかしら?
ひとつは、
いままでのゼロ金利、資金供給が限界にきていること。
金利はこれ以上下げようがないし
資金供給にもいろいろな制限があるのよね。
もうひとつは、
市場への劇薬・サプライズ効果。
ほとんどの市場関係者や経済学者が予想していなかった。
29日の東京株式市場は上下の乱高下した。
この一連の黒田バズーカーには、
メリットもあればデメリット・リスクもある。
リスクがなければ、
とっくに歴代の日銀総裁がやっているから。
それだけ異例の政策ではある。
メリットとしては、市場にお金が流れ
金利が下がるわけだから、
企業や、お金を借りて家を建てたいひとにはよい話。
これによって、
株にお金が流れれば株価があがるし
円の金利がさがれば外貨にお金が流れれば
円安になり、外貨投資には好環境になる。
日銀としては
さらなる金融政策の緩和の余地を残し
市場での購買意欲増強により物価のインフレ目標に近づける。
デメリットとしては
預金金利や国債の金利が一向に上がらず
リスクをとっての資産運用が強いられる。
外貨投資だけでなく、
高い金利を求めての海外への資産流出の可能性もある。
そして、金融政策の余地というけれど、
もう、ここまできたらほかには手の打ちようがないという
悲観的な見方もある。
太田龍樹が待望の新作
『超一流の、自分の磨き方』(三笠書房)
大手書店で新作コーナーに並んでいる。
「信念」をもって生きることが大事ととく。
黒田総裁も、覚悟をもって導入をきめた。
経済政策では失敗は許されない。
責任をとって辞任すればよいというものでもない。
いままで積み重ねた経験と行動力が
今回の決断に至った。
サプライズは、一過性でしかない。
しっかり市場と対話をしながら
景気の緩やかな回復に向かって対応しなければならないのね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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