2014.3.3.(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第42回 「『論破王』というテレビ番組を観て思ったこと」(2014年3月3日)
『論破王』というテレビ番組を観て思ったこと
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話 第42回
こんばんわ
3月に入り、花粉が本格的に飛び出す季節ね。
新宿2丁目でも、花粉に悩むおねえは多いわ。
薬やぶっとい注射うって乗り切らないとね。
東京都知事がきまったけど
大阪市長選挙が23日にあるのね。
橋下徹氏の出直し選挙もどうなることやら。
3月の決算にむけて,全国的にあわただしくもなるわね。
昨日、関西に出張しているサラリーマンにきいたんだけど、
関西テレビで 「おしゃべり異種格闘技『論破王』」という番組をやっていたそうで、
その番組の話をしていたわ。
http://natalie.mu/owarai/news/110865
深夜に3時間の生放送で、朝5時まで観てしまったらしいのよ。
内容は、決まられたテーマにしたがって
吉本芸人やタレントなど12人が勝手に議論をして、
だれがいちばん弁がたったかをお客さんの投票で決まるというもの。
お笑い芸人以外にも、竹田恒泰や宮崎哲弥といった
真面目なコメンテーターもいて、
芸人たちも笑いだけに走ることなく、面白い内容だった。
そのテーマは
「オリンピックでメダルを噛む風習、賛成?反対?」
「音楽番組の口パク、あり?なし?」
「今どきの若者、叱って育てる?褒めて育てる?」
など、なんとなくディベートっぽいもの。
内容をきいていると、
国代表の選手としての品位やマスメディアのありかた。
本当の興業としてのエンターテインメントとはなにか?
ゆとり教育のありかたなど、面白い議論もたくさん出てきたけど、
BMがやってる本物のディベートとの
決定的な違いがいくつかあった。
それは、
時間制限が無い。話す機会が平等に与えられていない。
そして、なんといっても結論がないのよ。
「こうだから、こちらの論に軍配があがる」というのがなくて、
いわゆる時間がきたら議論をうちきって次のテーマにうつる。
12名のパネリストたちが、好き勝手に話していく。
テーマごとに2名ずつのパネリストが、審査によって
「議論への参加が少ない」とかいう理由で脱落していくから、
一生懸命に議論に参加しようとする。
しかも、面白くてインパクトのある発言をする。
これって、本当のディベートみたいに順番に話すよりも、
人間の真価が問われて厳しいなあって思ったわ。
でも、ディベートとの違いを考えると
ディベートってなんのためにやるのかがよくわかるわ。
そのテーマに対しての知識や深い考察がないと
話すことができないのは同じだけど、
肯定する立場、否定する立場、両方から考える柔軟性。
肯定、否定の立場にそれぞれに平等に機会を与えて、
自分の想いではなく、客観的なデータで説明する。
重要なメリット・デメリットがでてくることを証明する。
そして、最後に肯定と否定のどちらの論に説得力があるのかの判定があって勝敗がきまる。これが、判断材料や決断のもとにもなる。
今回のテレビ番組には、そのいずれも無かった。
論破王といっても、だれかを攻撃してやりこめようというシーンはなかったけど、
決してディベートは論破するためのものではない。
『朝まで生テレビ』に似てるけど、テーマに白黒をつけずに
パネリスト(ディベーター)の優劣を決めるという仕組み。
ひとに優劣をつけるとなると、まったく趣旨がちがってくる。
バラエティーとしては、面白いけど・・・・・・
それぞれのタレントが、
それでも短い時間でインパクトのある発言をして、
またそれをうけて反対の意見をいったりするそのプレゼン力は
さすがだなと思わせるところもあったけど、
やっぱりディベートとは趣旨が全然違うわね。
でも、最後に初代『論破王』に輝いたのが、
かつて、BM理事の太田龍樹とテレビ番組で共演したことのある、
品川庄司の品川祐(しながわひろし)。
説得力のある語り口とキャラクターが際立っていた。
小籔千豊がMC役としてナビゲートする仕組みで
うまく機能していたけど、
各参加者は、議論に参加し引っ張っていくという
別の面で人間力が試されるなあって思った。
世の中を生き抜く、ディベートだけでは学べない一面もあるわね。
ひとのこころを動かす、なにかを伝えるということは
本当に難しいんだと思ったわ・・・・・・
人生、つねにアンテナを貼って勉強していかないとね。
それでは、また
BY ひろ☆たかさわ