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2014.10.19.(日)
ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第24斬 「哲学の力」(2014年10月19日)

ディベートコーチ・オクヤマの「直言居士で失礼いたします」
第24斬 「哲学の力」


皆様、こんにちは。

秋も深まってきて、冷え込む日が増えてきました。
日本中を震撼させたデング熱という脅威も、
日本人の記憶からやや薄らいできた頃かもしれません。

今回のデング熱ウイルスの媒介をしたのが「蚊」ということで、
少し調べてみましたが、実のところとても恐ろしい生き物だと分かりました。

デング熱よりも致死性の高いマラリアをご存じの方も多いかと思います。
実は、マラリア・ウイルスの媒介も同じく「蚊」が行っています。

マラリア・ノーモア・ジャパン専務理事の水野氏によると、
「蚊」が原因で、全世界でなんと年間72万5000人もの命が失われているそうです。

水野氏は、地球温暖化により日本が亜熱帯化している為、
「蚊」が生息できるエリアが以前よりも広がっている可能性を指摘しています。

幸い、マラリア・ウイルスを媒介する種類の「蚊」が、
日本に蔓延する確率はかなり低いとのことですが、
気候変動による環境変化がこれからも進行していくとすれば、
将来はどうなるか分かりません。

恐ろしい「蚊」から家族をしっかりと守るという強い気持ちをもって、
来夏の「蚊対策」を万全にしておかなくてはなりませんね。

さて、前振りが長くなりましたが、
今回のコラムでは、「強い想い」についての話として、
ブレない哲学を持つことの意味について考察していきます。

筆者は仕事柄、外国人との仕事をたくさん重ねてきました。
異なる言語、多様な文化、商習慣の違いの中で、相手の言うことを理解し、
かつ、こちらの言い分を通すのは容易なことではないと痛感しています。

外交の舞台を想像してもらえば分かると思いますが、
交渉妥結という目的を強く意識した上で、粘り強く交渉を続けること、
これが大前提となります。

困難な交渉を耐える力、困難を乗り越える力を持つためには、
どうしても「強い想い」が不可欠になります。

「強い想い」とは、言い換えるならば理想と言っても良いかもしれません。
その「強い想い」を支える価値観・大義名分を哲学といいます。

哲学という心の支えがないと、交渉の途中で心が折れてしまい、
結果として妥協してしまうことになりかねません。

ここでは具体例を挙げて、
「哲学」とはどんなものなのかについて見ていきましょう。