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2015.3.9.(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第94回 「ふるさと納税」(2015年3月9日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第94回
こんばんわ
花粉症の季節になって、行きかうひとのマスク姿が
痛々しいわね。
週末は、
ふるさと広島に戻った黒田博樹投手が
オープン戦で圧巻の投球をみせた。
「現役大リーガーのホンモノが帰ってきた!」と、
古巣の広島ファンだけでなく、全国の日本人の注目ね。
ふるさとといえば、「ふるさと納税」という制度がある。
2008年から始まった制度で、
地方自治体に対する寄附金のうち、
2,000円までは自己負担だけど、それを超える部分ついて、個人住民税所得割の1割を上限として、所得税と合わせて控除される。
つまり、ふるさとに寄付すれば、
今自分の住んでいるところの税金の所得控除や税額控除が受けられるってわけね。
これについて、
2015年の税制改正では、
2016年から
上記の所得割の1割から2割に控除額を拡大するとしている。
一方でこの流れにも乗って、
寄付がほしい地方自治体は、
返礼品として、プリペイドカードやその地域の特産品を
寄付額に応じて贈るところが半数近くあって
徐々にその品ぞろえを拡充しているよう。
宮崎県のある市町村では、300万円以上の寄付で牛一頭分、
山口県下関市では、トラフグのちりセットなど
過熱感がでていて
高市早苗総務大臣は、「異常な高額返礼品もある。速やかに節度ある対応について自治体に通知したい」というコメントを発表した。
これに対し、
まずは「政治と金の問題」をきれいにしろ!!という声もあがってるけど、
冷静にメリットデメリットを考えてみる。
まずは、メリットとして
都市と地方の格差是正の面で、このふるさと納税によって
お金が地方に流れる。
幼少時代に教育を受けた市町村で、税金をかけてもらった分の
恩返しをするというのは、理にかなってるわ。
一方で、デメリットとして
いま受けているサービスの対価として払っている税金が
控除されてしまっていることに関してはどう考えるのかしら?
サービスの「受益者負担」の原則に反する。
また、実際にあった話だけど、
急に高額の寄付をする方が現れた場合、
寄付をする側の市町村は、予定していた税収が
いっぺんになくなるという事態になる。
このあたりは、制度(プラン)で調整していくしかないのね。
こういう理屈の部分を良く考えて
あとは、実際の影響力がどれくらいなのかを考えていくのがディベートね。
大都市に政治経済機能がが集中するなかで、
地方活性化できるプランなら、大歓迎だと思うわ。
また、東日本大震災の2011年は
この制度で、約650億円の寄付が行われた。
だれかが不当に利益を得るのはもちろんよくない。
モラルをもってできる制度を整えてもらうことを
政治には期待しましょうね。
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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