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2013.11.21.(木)
井上晋の「マッチョな政治といつか来た道」
第8回 食品偽装問題から「自由」について考える(2013年11月21日)

ほぼ月イチコラム 僕らは本当に自由なの?
BURNING MIND主席講師・井上晋の『マッチョな政治といつか来た道』 第8回

今回は、食品偽装問題から、

「自由」というものについて考えてみたい。

言うまでもないことだが、

「自由権」は、基本的人権の一つであり、

国家から制約ないし強制されずに、

自由に物事を考え、

自由に行動できる権利のこと。

基本的人権の一つでもあるので、

当然、私も日本において、

「私は(私たちは)自由だ!」

と思っていた。

で、今回の事件である。

私は、消費者として、本当に自由に行動していたのだろうか?

事件当初問題になっていたような

高級ホテルレストランには、行っていないが

外食は好きである。

お店のメニューに、オーガニック野菜と書かれていれば、

「やっぱ、オーガニックだね」といったと思うし、

京地鶏とあれば、

「歯ごたえが違うよね」とも言ったかもしれない。

(高級レストラン)という権威から与えられた

情報を信じるしかない状態である私は、

自由に消費しているようで、

完全にコントロールされた状態にあるということになる。

へたをすれば、そこで薀蓄の一つでも言っていたかもしれない。。。
(想像するだに恥ずかしい)

みなさんは、どうでしょうか?

今回のホテル食品偽装の問題において、

一口食べて、「これは違う!!」と

言えた人は(言った人は)どのくらいいるのでしょうか?

ある美食家は、

「現代人は、情報を食べて喜んでいる」ともいった。

全く持って、消費者をバカにしている表現だが、

痛いところを突かれていて、反論できない。

さてさて、話をもどす。

私たちは、レストランのメニューのように

権威と雰囲気とそれらしい言葉に包まれた中身の真贋を

判断できない。

同じように、

心地よい綺麗な言葉に飾られた政策などに対しても

本当に正しい判断を出来ていないのではないだろうか。

「クールジャパン! ってなんか、クールでいいよね」

「ふるさと創生事業 それだけで故郷元気になりそうだね」

「人に優しい政治 優しそー」

食事のメニューについては、

もう二度とそのお店に行かなければいいのだが、

国や地方の政策となれば、そうはいかない。

自分たちの生活についてまわる問題だ。

我々は、物事の真贋を見極める術を身に付け

なければいけない。

まず、認識すべきことは、

我々は、決して自由に判断ができる状況にはいない。

そのことを知っておくだけでも

自分の判断に大きな差が出ると思う。

次回は、今回テーマにした「自由」について、

もう少し掘り下げてみたいと思います。

以上

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