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2018.4.18(水)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第254回 「土俵で救命蘇生中の女性に対する相撲協会の対応」(2018年4月18日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわ の ディベートちょっといい話  第254回

こんばんわ

大リーグエンジェルスの大谷選手の
大活躍が伝わり、素直に嬉しいとおもう。
やってくれるのではという淡い期待が
現実のものになったときの爽快感は、
大谷選手の人間的魅力でもあるし、
想像を超えたプレッシャーや努力に敬服するしかないわね。

京都の大相撲巡業で
救命蘇生中に
「女性は土俵から降りてください」
という相撲協会の対応が問題になった。

「ひとの命」と「協会の伝統やしきたり」
これのどちらが大事かということになる。
「ひとの命が重要に決まっている」のだけど
それでこの問題を片付けたらいけない。
その場での行動(瞬発力)が重要というのは理解しつつ
この問題を、マスコミや各コメンテーターがいろいろと斬っていく。

どんな問題においても
「人命」や「安全性」だけで白黒をつけることには
なっていない。
とはいっても、原発も廃止の方向にはむかっているけど
本当に危険な目にあって、初めて
廃止しようという声があがってくる。
そして、
一番の事例が、核武装や軍隊保持の問題。

それでも、いま目の前で
ひとが倒れているのに、
そこで懸命に救命しているひとに「下がってください」とは
また違った問題で
哲学をぶらさないことがよいのかどうかという
議論になるし
そこの瞬間的な判断力(瞬発力)は、
人間の正義や、経験に積み上げらた行動力に他ならない。

逆に、男子禁制の場所
女性の更衣室や浴場でそういうことがおこったら
男性がそこには入ってよいのか?入れないのか?
人命救助という緊急事態が、
普段ある規律をすべて覆す。
それとこれとを同じ問題にするなとも思いながら・・・
でも、そういう問題だと理解して考えることも大事。

大相撲の元幕内力士で歌手の大至(だいし)さんが
今回の件で、
「病院の女性スタッフさんの迅速な行動により、
一命をとりとめた。本当に良かったと胸を撫で下ろします。
そして、女性スタッフさんの冷静な判断に脱帽です」
としたうえで、
大相撲が女人禁制であることのひとつの理由(持論)を示した
それは、女性を土俵にあげないことは「女性への敬意」というもの。
これは、今回の緊急事態というだけの問題ではなく。

「我々男だけの世界で、頭と頭、体と体の激しいぶつかり合い。
可愛がられて土俵の砂がべっとりと体につき、前なのか後ろなのかわからなくなるくらい、
そんな稽古場の土俵。勝つか負けるか。生きるか死ぬか。命を懸けた本場所の土俵。
巡業の土俵だって大切な我々の仕事場である」と土俵を表現。
「そんな荒々しい毎日、ギリギリの瀬戸際の毎日の中で、
ホッと一息つく力士の安らぎは、女性なのかもしれない。」

「女性の中に安らぎを求める、力士のオアシスを
荒々しい土俵にあげることは、女性の皆様に失礼だと。危険だと。
先人は判断したのだと考える。そして、我々の胸のうちもそうだと考える。
我々にとって安らぎの懐。女性。だから、土俵に上げたくない。
上がってほしくは無いのだと考える。決して差別ではない。
むしろ尊敬の心がそうした行動や言動にあるのだと僕は思う」

大至さんは、あくまで独自の解釈だとしている。
これが正しいか正しくないかではなくて
そんな考え方もあるということを
受け止めていくことが
ものごとを深く考える入り口になる。
たとえ、自分とは正反対だったり
これってちょっと偏りすぎでは?と思っても、
主張や考え、行動の裏には何らかの背景があるのだから
それを、すべてばっさりきりすてることのないように
しっかり耳を傾けたい。

それでは また・・・・

BY ひろ☆たかさわ


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