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2017.5.2(火)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第206回 「失言をしないために」(2017年5月2日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわ の ディベートちょっといい話  第206回

こんばんわ
ここのところニュースで、
「失言」問題が取り沙汰されているわね。
今村前復興大臣が辞任に追い込まれた。
事実上の更迭ね。
失言なんてだめに決まってるじゃない?
というわけにはいかない。
何故いけないのかを考えてみる・・・
失言の意味をデジタル大辞泉で調べると、
「言うべきではないことを、うっかり言ってしまうこと。また、その言葉。」
失言の影響力を考える。
失言をすると、
その言葉によって、それに関係するひとを
傷つけたり侮辱することになり、
精神的なダメージを与える。
また、その失言によってまちがえた行動を起こして
ひと騒動おこる。
そして、場合によっては失言した本人が影響をうける。
芸能人や政治家が公共の電波で失言すると
影響力は大きい。
うっかり情報をしゃべってしまうのも
失言のうちだと考えると
取り返しのつかないことにもなる。
それで、そもそも
「失言」というこの失敗を
「意図的にやったのかどうなのか?」ということだけど、
多くの場合、
故意に失言することはないと考えられる。
なぜなら、
故意にひとを傷つけることを前もって計画しているとは考えにくい。
そのため、失言したかどうかというのは、
他人(第三者)から知らされることが多く、
あわてて謝罪したり、訂正撤回したりするけど、
場合によっては社会的責任を負わされることになるわね。
誤って言ってしまった、そんなつもりじゃないのに・・・というところでしょう。
自民党の伊吹文明元衆院議長は
失言をしないための極意 6つの「た」に注意するよう
を所属議員に伝授した。
それを引用するわね。
 「有権者に恥をかかせてはならない『①立場』を踏まえる。
『②多人数』の前や、自分が『③正しい』と思うことを語る際は、価値観の違いに注意が必要。
『④他人の批判』は、自分に跳ね返ってくる恐れがある。
 『⑤例え話』は誤解を受けやすく、非常に危険。
『⑥旅先』での選挙応援などでは、笑いを取ろうとつい舌が滑る。」
人間は、言葉で何かを伝える必要があるから
意図しない失言のリスクは常につきまとう。
それを、誤解だと説明してすむのであればよいけど、
つい口が滑る、
自分では気がつかないところでひとを傷つける、
あるいは本音がぽろりと出てしまう。
たしかに、伊吹氏の注意喚起は、
コミュニケーションの大切な要素を踏まえている部分もある。
価値観の違いを認識する。立場をわきまえる。
自分が正しいと思っていることでも、
いろんな立場のひとに配慮しないと、伝わり方がおかしくなる。
広瀬すずの失言が話題になっているそう。
バラエティ番組で、番組スタッフを指してなのか、
「どうして生まれてから大人になった時に照明さんになろうと思ったんだろう?」
と、職業に対する差別ともとれる発言をした。
これが差別になっていることは
本人はもちろん、共演者もスタッフも気付いてなかったから
放送されたんでしょうね。
悪意はなく、自分のトップモデルの志の高さゆえに
他人を理解できなかったりするのでしょうけど、
「天狗になっている」などというバッシングをまねき
ネットが炎上して
ツイッターで謝罪をすることになる。
これは、ひとつの例だけど
今村大臣の場合、この「誤解」や「配慮」の次元を超えているので
一般的な事例にはならないし
伊吹氏の対処方法もまた、「そんな対策でごまかすのか?」と
火に油を注ぐことになるわね。
でも、失言をおそれてなにも話さない、しゃべらないという訳にもいかない。
あたしたち、日常の仕事でも客商売でも同じよね。
あたしなりの解決方法は、
まず、知ってる情報をぺらぺらしゃべらない。
人間の信頼は、情報・秘密をしっかりまもれるかどうかであるとも思う。
自分のことならともかく、他人の情報を
たとえ身近にいるひとにも絶対に話さない。
そして、
人前で話すときは
大人数の講演であれ、1対1の会話であれ、
自分の言葉で影響を受けるひとのことを瞬時に考える。
意図しないことが伝わらないように言葉をつくす。
これは難しいのだけれど
「キャストライトアップ」の訓練が生きてくるわね。
会社のプロジェクトリーダーになったひとが、
「みんなが昇進して、みんながハッピーになれるようにがんばろう!!」
と、配慮していったつもりが、
「昇進なんて興味ないし、あなたのためにやってるだけじゃない?」
と、本気で反発するひともいれば
そのリーダーのことばに心打たれて頑張る人もいる。
それを、事前に想定して
よくコミュニケーションをとっていれば防げる溝なんでしょうね。
起こってからでは遅いこの失言問題。
よく、「撤回」などというけど
言ってしまった言葉を撤回なんてできないわよね。
1927年に、当時の大蔵大臣片岡直温が衆院予算委で
「銀行が倒産した」という発言をして
取り付け騒ぎがおきて実際に銀行が破綻したということがあったわ。
感情が高ぶってしまう、あるいは飲み会の席や旅先で気分が高揚して
思わず言ってしまうことがあったら、
それは自分で律するしかないわよね。
こころのどこかにある驕りや差別をなくし
「自分は正しい」というところにもう一度問いかけなおし
他人を傷つけず、
そして自分も大事ななにかを失わないようにしたいわね・・・
それでは また
BY ひろ☆たかさわ

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