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2014.11.3.(月)
ひろ☆たかさわのディベートちょっといい話
第77回 「量的緩和の議論」(2014年11月3日)

週刊コラム 時事ネタをネオ・ディベートで紐解く
ひろ☆たかさわの ディベートちょっといい話  第77回


※写真は 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁

こんばんわ

週末になると相変わらず
天気がよくなくて気分が憂鬱ね・・・・・・・・
今週末の台風にも注意が必要!!

先週末から
株価や為替に大きな動きがあった。
それこそ、台風みたいねものね。

日本銀行やFRB(米国の中央銀行)という
国の中央銀行が行う金融政策は、
経済の動向を注視しつつ
物価を安定させることに最大の役割がある。
この、「景気が悪化する」局面において
まずやることが、金利を下げること。
それでもダメなときは、市場に資金供給をするという順番で行う。

いま、日米両国とも金利を実質ゼロまで下げ、
それでもだめなので、資金供給を大量に行ってきた。
この資金供給を行うことを「量的緩和」というが
アメリカは3回にわたっておこなってきた。
この3回目を「QE3」と呼んでいるけど
このQE3を終わらせると、先週FRBは発表した。
これは、将来の米国金利上昇につながるので
為替はドル高円安方向に動く。

米国はある程度の景気回復を確認し、
量的緩和を終わらせたのだから・・・・・
と思ったら、
日本はその真逆を行った。
「量的緩和」をさらに行うと発表した。
これが市場のサプライズを呼んで
日米の金利差がさらに広がるであろうとの予測もあり
為替相場は、なお一段の円安方向(1ドル=114円台)まで動いた。

この「量的緩和」を行うことに対しては
本来、肯定と否定に分かれての徹底議論が必要。
日銀の政策決定会合でも
意見が5対4と真っ二つにわかれたのよ。
国の経済を動かし、個人の将来にわたる衣食住の活動を決めかねない
重要な問題なのよね。

単純にいうと、
量的緩和を進めれば、購買意欲が高まって景気が回復し、
そうすれば物が売れて会社の決算がよくなり、株価もあがり
賃金があがるだろうというストーリー。
アベノミクスの「第一の矢」物価2%上昇の目標に対する動きだ。

一方で、
過度な資金供給⇒円安の動きは
物価の上昇、とくに輸入物価の上昇が
家計に影響を与える。
それだけの賃金上昇がついて回らなれば家計が回らなくなるわ。
企業も輸入原材料の高騰で打撃をうける。

そもそも、これは政治的な処方箋であって
これの副作用は計り知れない。
だから、いままでの政府はなかなか踏み切れなかった。

その次の、強固な「成長戦略」なくしては
ただのばらまきであって、ハイパーインフレを引き起こし
円と日本国債は暴落し、国が路頭にまよう。

この問題は、株があがって一見よさそうに見えるけど
本当は、肯定・否定の両側面からみなくてはいけない
大事な問題ってことなのよね・・・・・

まずは市場の動きをみながら
今後、政府日銀がどう動くのか
米国や欧州、中国の動きとどう違うのかを
しっかり見ていかなくてはならないわね・・・・・・・

それでは また

BY ひろ☆たかさわ

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